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『突然来るのがいーんじゃん♪
…なんかさ、恋人っぽくね?』
-ドキッ。
そんな些細な冗談にさえ、小さく胸を弾ませてしまう程に…
俺は亀にハマっちゃってる。
『馬鹿じゃねーの?
…邪魔だし入れば?』
『おっじゃましまーす♪』
足元に座り込んでたそいつは、ニコッと微笑み立ち上がると、履いてたブーツを玄関に投げ捨てリビングへと消えて行った。
『…人の気も知らねーで。
呑気な奴』
俺は亀と自分の靴を玄関にきちんと揃えると、後を追うようにリビングへと向かった。
『ねぇ、仁。
今日、泊めてくんない?』
『…えっ?』
亀は毎日うちに帰ってはくるものの、自分の気が済めば何事もなかったかのように、「帰る」と言って自分んちに戻っていく。
亀の口から、「泊めて」なんて…
意外な一言に……思わず言葉を失いフリーズしてしまってる俺。
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