目を覚ますといつも君の顔

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いつも冷たくあしらってしまう。 そういうポジションだから。 聖みたいにフォローするような言葉も言えなくて、歯がゆくなる。 俺は何度コイツを傷つけてきたんだろうか。 「ごめんな、田口」 柔らかい唇にキスをした。 愛おしくて愛おしくて。 本当は誰の目にも触れさせたくない。 部屋の中に閉じ込めて、その瞳に俺だけを写させたい。 だけど、そんな事をしたらこんな幸せそうな寝顔なんてみれないだろうから。 せめて夢の中では二人きりでいられるようにと、手を繋いで二度目の眠りへと向かった。
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