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「淳!おいで」
アイツらの声に負けないように声を出す。
一瞬にして静かになったのは、もちろん俺が田口を¨淳¨って呼んだから。
そしてアイツも俺の意図を理解したのだろう。
ニヤッと黒い笑顔を見せて立ち上がる。
「何?竜也」
近づいた田口の腰に手を回して楽屋を見回す。
驚いた顔のアイツらに笑いがこみ上げてくる。
「田口さん!上田さん!撮影でーす!」
スタッフのお呼びがかかる。
「じゃ、そういう事で」
腰に回した手はそのままに、アイドルスマイルを向けて楽屋をでる。
楽屋からアイツら叫び声が響いていた。
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