大丈夫

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「それが赤西君だから、仕方ないんじゃない?」 俺の口から零れたのは、一見冷たくも聞こえるそんな言葉。 だけど決して冷たい響きではなくて、むしろ暖かい響きを持っていたと思う。 「自由奔放で、自分の生きたいように生きて、テレビとかそんなの関係なく、やりたいようにやって。マスコミに色々書かれてもそんなん関係ないって感じで我が道を進んで。誰にも自分のやりたい事を邪魔させない。たとえ自分にさえも。そう言うのが赤西君じゃん」 戸惑うようにこちらを見る赤西君に微笑んで、そっと頬に手を添える。 「そして何よりやりたい事やってる時が一番輝いてるし、そんな生き方が赤西君の魅力でしょ?馬鹿正直に生きて、それで辛い目に会うとわかってても、自分を曲げない強さに俺は憧れたし、好きになったよ。俺にはないところだから。自由な赤西君だから、惹きつけられる。それが赤西君の魅力。だから、みんなも赤西君をKAT-TUNに縛り付ける事は望まないし、納得してくれると思うよ」 だから大丈夫、という気持ちを込めてそっと唇にキスをした。 「…サンキュ…」 小さく聞こえた声に俺はいっそう笑みを深くして、ギュッと抱きしめる手に力を込めた。
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