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case2 事件発生
『世界』なんてものは一つだけだなんて誰が決めただろう。
男と女でも違う、大人と子供でも違う、国境によっても違うし、人間の生活環境によっても違う。
人は理由を探して納得し、理解しようとする。
何故、私を含めてない事実だけを見ようとしないのか?
理由など、見えない部分の傷をえぐり出し悪化させるようなもの。
納得など、相手が苦しむ姿を見て楽しみ自己を満足させるだけのもの。
そして、理解なんてものは本当に使えない。ただの傲慢の証に他ならない。
理由を聞いて他人を助けようとする傲慢は、私にはない。
何故なら、自分以外の他人を誰も救えない。
自分が何たるかも理解できない人間が救えるわけがない。
私を含めて、誰も誰かを助けない。助けられない。
『ある人物の日記』より
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