10月末にて某日

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  それは、地上から帰ってきた、彼の一言に始まった。  _ ( ゚∀゚)「なあ、皮までオレンジのカボチャってよ、食えんのか?」 (#´・ω・`)「は?」 いつものように定時を遅れて戻ってきた彼に、ショボンが説教のひとつでも垂れてやろうとしたところだった。  _ ( ゚∀゚)「前から思ってたんだよ。なんかよ、店先とかに飾られてんじゃん」 (´・ω・`)「ああ……、あれね」 自身の背丈ほどはありそうな剣を背中から下ろしながら、割と神妙な面持ちで、彼は言った。 ここは、ゲート前の広間。薄暗い空間で思い思いにしていた他の死神達も、ショボンの説教が始まらないと知って次々顔をあげた。 川 ゚ -゚)「それは飾り用のカボチャではないのか」  _ ( ゚∀゚)「飾り?食えねえのか?」 川 ゚ -゚)「そういうこともないだろうが……味より見た目を重視した品種だろうな」  _ ( ゚∀゚)「ふーん」 ( ´∀`)「ハロウィンのジャック・オー・ランタンですか。確かに、最近よく見かけるようになりましたね」 ( ^ω^)「あー……そういや、地上ではもうそんな時期でしたかお」  _ ( ゚∀゚)「カボチャ祭な」 (;^ω^)「いや、そんなあたかも秋の豊作を祝うみたいな……。子供が仮装してお菓子を貰って回る的な内容だったと思いますお」  _ ( ゚∀゚)「ふーん、あーあー、そうだっけか」  自分から聞いておきながら早々に興味が失せたのか、ジョルジュは間の抜けた相槌を打って欠伸をしている。 (´<_` )「……俺の記憶が正しければ、俺らは去年も同じような話をしてた気がするんだが」 川 ゚ -゚)「十月はハロウィン、十二月はクリスマス、一月は正月。話のネタもマンネリ化してるんだ、仕方あるまい」 (´・ω・`)「まあ、簡単に数で表せるような年数過ごしてないしねえ……」 まるで老人会か何かのように、しみじみと頷いた。見た目は若くとも、大分長い時を天界で過ごして来た人達だ。 そんな彼らに比べれば、ブーンはまだまだ若い。実際、若輩者と呼びつけられてもおかしくないくらいの差が、そこにはあるはずなのだ。 故に、どこか感慨深そうに頷き合う死神達の心情が、ブーンにはいまいち理解できなかった。 (*^ω^)「でも、僕達は地上に降りられる分、四季折々の季節を間近に見てとれるから楽しいですお」 言いながら、笑い掛ける。と、なんとも煮え切らない濁音混じりの肯定が各々からあがった。  
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