僕しか知らない涙

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二人で会話をしながらだと、 普段は退屈に感じる雑用の仕事もなかなか悪いものではないように感じた。 「ふぅ・・・これだけ拾えば十分だろ。」 「ようけ拾いましたなぁ・・・」 「ん。ちょっと休憩してくか。」 「そうしましょ。」 ひと段落着いて、丸太の上に腰掛け、 少し休んでいる間、二人の間には沈黙が流れていた。 その沈黙を破ったのはリキッド。 「そーいやさ・・・」 「?」 「アラシヤマとシンタローさんってどんな関係なんだ?」 「心友どす。」 「・・・へ?」 リキッドはアラシヤマの言っている言葉に驚きを隠せなかった。 シンタローのいつもの行動、言動すべてにおいて「心友」同士なんてこと、想像もできなかったからだ。
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