僕しか知らない涙

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数十分してアラシヤマが治まったころには、 もう日も暮れかけていた。 「寝ちまったのか・・・・・・」 リキッドが気がついたころには、アラシヤマは泣きつかれたのか子供のように眠っていた。 「・・・・・・とりあえず、連れて帰るか。」 そういってリキッドはアラシヤマを片手に背負い、パプワハウスへ帰った。 「遅ぇぞ!!何してやがった。」 帰るなり、シンタローは超不機嫌でリキッドを出迎えた。 「すんません・・・・・・ちょっと道に迷ったもんで。」 「ったく・・・・・・って何連れてきてんだよ!」 「しー!っす!こいつ寝てるんすから。」 「はぁ?・・・・・・まぁいい。木の実よこせ。」 「了解っす!」 シンタローが夕飯の支度をしている間、リキッドはアラシヤマのために布団を敷き其処にアラシヤマを寝かせていた。 「ん・・・・・・おまえ・・・・・・とアラシヤマの分の飯。」 「どもっす。」 コタローや、パプワたちとの夕飯を終えたのであろうシンタローはリキッドに煮物とおかゆの乗った盆を渡しリキッドに並ぶように座った。
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