10人が本棚に入れています
本棚に追加
ミント
「……承知していますわ」
ミントがクレータの心を読む。
たしかに、機体との相性は最悪だ。“H.E.L.O”とのリンクもできないパイロットになど、一機でも貴重な紋章機を託せるわけがない。いくら彼女の選んだ人間だとしても、こればかりは信憑性がなさすぎる。
ミント
「……ですが、わたくしたちは託すしかないんです。たとえ、それが天文学的確率だとしても」
ミントのいつになく真剣な表情に、クレータは黙ってしまう。それほど今回の計画が重要だということだ。
ミント
「お疲れ様ですアスカさん。チェック終了ですわ」
と、終了を告げるアナウンスをコックピットに流す。
クレータ
「……アスカ君?」
アスカ
《……来る……》
クレータ
「え?」
アスカ
「……何か、来る………!?」
言っていることの意味がわからず、首をかしげる彼女はミントに視線を移す。すると彼女の特徴ともいえる“耳”もまた、何かを感じとったかのように逆立っていた。
ミント
「……なんですの?このいやな感じは…………」
アスカだけでなく、ミントも感じた不吉なモノ。直後、格納庫ないをアラートの警報音が鳴り響いた。
最初のコメントを投稿しよう!