プロローグ

14/19
前へ
/34ページ
次へ
ミント 「……承知していますわ」 ミントがクレータの心を読む。 たしかに、機体との相性は最悪だ。“H.E.L.O”とのリンクもできないパイロットになど、一機でも貴重な紋章機を託せるわけがない。いくら彼女の選んだ人間だとしても、こればかりは信憑性がなさすぎる。 ミント 「……ですが、わたくしたちは託すしかないんです。たとえ、それが天文学的確率だとしても」 ミントのいつになく真剣な表情に、クレータは黙ってしまう。それほど今回の計画が重要だということだ。 ミント 「お疲れ様ですアスカさん。チェック終了ですわ」 と、終了を告げるアナウンスをコックピットに流す。 クレータ 「……アスカ君?」 アスカ 《……来る……》 クレータ 「え?」 アスカ 「……何か、来る………!?」 言っていることの意味がわからず、首をかしげる彼女はミントに視線を移す。すると彼女の特徴ともいえる“耳”もまた、何かを感じとったかのように逆立っていた。 ミント 「……なんですの?このいやな感じは…………」 アスカだけでなく、ミントも感じた不吉なモノ。直後、格納庫ないをアラートの警報音が鳴り響いた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加