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「…なんだこれ」
それは残骸の下敷きになっているため姿は見えないが、毛のような物が生えている。
しかし普通の犬や猫のように柔らかい毛ではなく、固めの毛。
…まさか、成功…?
内心ドキドキしながら、それを掴もうとした瞬間…
―――ガブッ
「ぃっ……ぎゃぁぁあぁぁ!?!」
手が噛まれた。
異変に気付いたキエラが、あきれたような目線を向けながら近付く。
「何?今度は。
残骸と残骸の間にでも挟まった?」
「違っ…手…かま…っ!!」
「…は?手…?」
意味が分からないとでも言いたそうな顔を壇に向けるが、壇は痛みに悶えているためこれ以上何も言えなそうだ。
仕方なく、取り敢えず腕をつかみ残骸から引っ張り出すと…
―――ズルッ
………何か出てきた。
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