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[…ゥナー…]
「あ?妙な鳴き声だなお前」
「うなーって!可愛い!!」
「お前はさっきからうるせぇ!!
…おら、こっちこい。抱っこしてやっから」
取り敢えずは抱っこという名の捕獲をしようと、しゃがみ込みちょいちょいと手招きする壇。
すると意外にもソレは素直に壇に近付いていく。
「…くっ…か、可愛いじゃねーか…」
「…癒されるわ…」
2人が悶えている間にソレは壇の手までたどり着き、スンスンと鼻を鳴らしながら小さな身体を手の上に乗せる。
可愛い、この一言しか出てこない。
これで創造主が暁 壇でなかったら完璧だったのに、とキエラは密かに考えた。
「で…こいつどーすんだ」
「どーすんだって…
…取り敢えず名前でもつけてあげたら?」
「…名前、ねぇ…」
チラッと壇が目線をおくった先には、先程爆発したキメラ製造機の姿が。
もはや鉄クズに成り果てたそれはプスプスと音をたてている。
「…鉄クズでよくね?」
「よくねぇぇえ!!」
見事なドロップキックが壇に決まった。
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