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男子はアイスをちらちらと見ている。
どうやらハー●ンダッツがお気に召しているようだ。
男子は一つ取り上げる。
「あ、取りましたよ」
「まだまだ」
気が早いヒロⅢ世を雨宮はなだめる。
釣りと同じだ。
要は見極めのタイミングが重要なのだ。
男子はさらにもう一つ取る。
「もう一つ取りました」
「うん」
と、調子に乗ったのか、男子はさらに連続でハーゲン●ッツを取る。
腕に抱え切れず、ついに彼は懐にしまい出した。
「入れましたよ」
「ああ、入れたね」
二人はじっと彼を見つめる。
胸がカクカクと奇妙に膨らんでいる。
「バレバレですよ」
「ああ、バレバレだね」
そんなバレバレの状態で彼はその場を離れた。
「出ますよ」
「ああ、出たら即確保ね」
男子はふらふらともたつきながら――――レジに並んだ。
「買うんかい!!」
二人はせーのでずっこけた。
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