コイン編②~もうやめられない止まらない~

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男子はアイスをちらちらと見ている。 どうやらハー●ンダッツがお気に召しているようだ。 男子は一つ取り上げる。 「あ、取りましたよ」 「まだまだ」 気が早いヒロⅢ世を雨宮はなだめる。 釣りと同じだ。 要は見極めのタイミングが重要なのだ。 男子はさらにもう一つ取る。 「もう一つ取りました」 「うん」 と、調子に乗ったのか、男子はさらに連続でハーゲン●ッツを取る。 腕に抱え切れず、ついに彼は懐にしまい出した。 「入れましたよ」 「ああ、入れたね」 二人はじっと彼を見つめる。 胸がカクカクと奇妙に膨らんでいる。 「バレバレですよ」 「ああ、バレバレだね」 そんなバレバレの状態で彼はその場を離れた。 「出ますよ」 「ああ、出たら即確保ね」 男子はふらふらともたつきながら――――レジに並んだ。 「買うんかい!!」 二人はせーのでずっこけた。
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