39人が本棚に入れています
本棚に追加
朝。
アドバ・ヒロ・ノワールⅢ世は汚い扉を蹴り開け、そのまま部屋のソファーに倒れ込んだ。
体中ボロボロだ。
「つかれた……」
ヒロは深くため息を漏らす。
夜中から明け方までずっと『スリの道具を盗む』という地味なミッションをしていたのだ。
「もはややってること怪盗じゃないよ……。どっちかって言ったらマフィアだよ……」
ヒロⅢ世は愚痴をこぼす。
怪盗は“じいや”と呼ばれる素性のわからない怪しい爺さんから与えられるミッションをこなしていかなければならない。
なぜかは筆者も知らない。
詳しくはモバゲー事務局にでも聞いてくれ。
「スリとか何だよ、ほっとけよもう……。警察に任せときゃいいじゃん……」
ブツブツと愚痴をこぼし続けるヒロⅢ世。
物語開始後、早くも心が折れている。
大丈夫なのだろうか?
最初のコメントを投稿しよう!