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ヒロⅢ世の頭にすらりと美しい脚が当たっている。
一瞬記憶が飛んだ。
「高いわ!明らかに!」
その綺麗な足からは想像がつかないほど、発せられた声は男のように野太かった。
ヒロⅢ世は店内の床に倒れ込む。
ハッと見上げると、美しい女が立っていた。
ブロンドに染まった髪の下にもちっとした白い肌。
目は大きく見開き、少女マンガの女の子のようにキラキラと輝いている。
誰もが振り返るような美人であった。
「秋刀魚は150円とか安売りにも程遠いわ!これだからガキは……」
が、声は前述したように野太かった。
もうラ●バ・ラル並。
「……秋刀魚って150円くらいが相場なんじゃないんすか?」
「ドアホ!一回スーパー行ってこい!」
ヒロⅢ世は女(?)の顔をよく見る。
聞き覚えのある声だった。
You●beとかで聞いたことがある気がする。
「あの……あなた誰ですか?」
ヒロⅢ世はあふれる疑問を言葉に変えて率直に尋ねてみた。
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