1359人が本棚に入れています
本棚に追加
空は青々としていて
綺麗な形の雲が
いくつも並んでいた。
伸浩はゆっくりと深呼吸をした。
巧と優美が本気で付き合っているショックを隠しきれなかった。
“優美…”
目をつむれば
優美の笑顔が浮かぶ。
“なんとしてでも
優美を手に入れたかったなあ…”
そう思い、
また深く息を吸い込んだ。
それと同時に
慈雨と豪雨の声が聞こえた。
「そこまで言うなら
他にも何か知ってる情報
言ってみろや!」
“俺が話を聞いてない間に
慈雨に何を言ったんや豪雨…”
「あほか慈雨。
自分も色んな話知りたいから
そんな事言うんやろ?
そんなんに引っ掛からんしな~」
「へえ~
それ以外に知ってる事無いから
そう言って逃げようとするんや?
だっさ。」
「は!?ちゃうしな!
じゃあこれ知ってるけぇ!?」
“豪雨、お前
引っ掛からん言うときながら
思いっきり引っ掛かっとるがな。
それにしても
いつもながらこの二人の喧嘩
くだらんなぁ…”
「《花保さん》の話、
慈雨知らんやろ。」
“──《花保さん》……?”
伸浩は目を開けた。
最初のコメントを投稿しよう!