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あーあ…結局迷った服も台無し…バカだな…俺…
あんな…あんな奴に騙されるなんて…!!
今日この日を生涯忘れないだろうと思った。
「うぃーす!!浩志!昨日は、どうだった?上手く言ったかぁー?」
「あ?」
翌朝いつもと変わらない調子で幸樹が俺に声をかけてくる。
昨日は、怒りすぎて眠れなかった俺にとってはっきり言って幸樹の声がうざく感じる…
「別に…」
あんなこと…思い出したくもねぇよ…
「なんだよ~?お前、今日変じゃね?」
「気のせいだろ。」
「なんか、あったのか?」
「………………」
やっぱり、こいつの言い方は反則的だ。
急に真剣な声だしやがって…
はぁとため息をつくと、昨日あったことを話した。
「それは酷いな…」
「あぁ…」
「で、そいつの名前は?」
「知らねぇよ。ま、こんりんざい会うことないし…気にしねぇよ。」
というか、気にしないようにしよう…
これ以上悲しい想いは…したくない…
いつも通りに授業を終え、帰宅する前にスーパーに行く道を帰る。
「一人暮らしってこれだから嫌なんだよな…」
一気にまとめ買いしてもしばらくするときれるし…
「……………」
いや…一人暮らしのほうが楽なのかもな…
「さてと、どうせまとめ買いするんだし…今日は何か美味いもんでも作る…「へぇ、それは俺も食べたいものだな…」
後ろから聞こえる声にピタッと足が止まる。
この声…
忘れるはずがない…否忘れたい…
後ろをゆっくり振り返ると、昨日のサギ男が立っていた。
「なんで…あんたがここにいんだよ?」
「何ボケてんだよ?お前と俺は同じ市内に住んでてしかも、俺はこの近くに住んでいる…会いたくなくてもいつかは会うに決まってんだろ。」
さ…最悪だ…
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