最悪な出会い

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「お前ら、離せよ!!」 「あぁ?なんだお前」 「彼女ら困ってんだ!離してやれよ!!」 ガッ 「ヨシ!!大丈夫か!?」 集団の中で一番目立っていた男の頬を殴り地面に倒すと仲間達がそいつに駆け寄ってくる。 「い、今のうちに早く逃げて!!」 女性達はあわあわとその場から逃げて行く。 「あ、お前ら!!くそっ、てめぇー…余計なことしやがって!!」 「悪いのはどっちだよ!?あんなの人間がすることじゃねぇよ、最低!!」 「てめっ…「まぁ、待てや。」 殴った男、ヨシがムクッと起き上がり口の端についた血を拭う。 「威勢のいいガキには仕置きが必要だしな。ちょうど飢えてたところだ。おい、お前らこいつを連れてけ。」 「はいよ。」 「え…うわぁ!?」 両脇にいた男二人に腕を掴まれ身動きがとれなくなってしまう。 「離せよ!!離せってば!!!」 ジタバタと抵抗するが、ビクともせず無理矢理連れて来られたのは暗い裏路地… 思いっきり地面に投げられる。 「ぐっ!ゴホッ、ゴホッ!!」 「威勢のいいガキが、苦痛に歪む顔を見るのもいいよなぁー…おい、お前ら、掴んでろよ。」 地面から起き上がろうとするのを手首を拘束されて止められた。 「離せよ!!」 「おい、足も掴んでろ。」 仲間の一人が両足を掴み抵抗するのを止める。 ヨシは、妖しく笑うと俺の上に乗っかってくる。 「何する気だよ…」 「別に殴ろうとは思ってないさ。」 殴らない?なら、なんでこんな体制をとらされてるんだよ… 「不思議そうな顔してるなぁ…こうしても分からないか?」 ヨシはニヤニヤ笑うと俺の制服のボタンを外していく。
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