雨音に消える泣き声…

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「………」 しばらく黙ったあと、俺はよっちゃんを見るとしゃがみ笑顔になる。 「そんなに怖がらなくていいんだよ。俺は何もしない。信じて。何が欲しかったの?」 「お前聞こえなかったのか?こいつには…」 「なんで、かまってほしくないんだよ?俺は、素直によっちゃんが可愛いいと思うし、手をだそうとかそんなこと思わない。よっちゃんが心を開かないのなら、俺が心を開かせるように努力する。それの何がいけないんだよ?」 「だから「まさにぃー…」 雅史君を静止するかのようによっちゃんは雅史君の名前を呼ぶと首を横にふる。 「由也…お前…」 おずおずと、お菓子を手にとるとよっちゃんは俺にそれを差し出してきた。 「これが欲しいんだね?」 「う…うん//」 「よっちゃん偉いね。ちゃんと言えたね。」 「あ…う、ん…」 「由也!!」 雅史君の声にビクッとよっちゃんは肩を震わせると雅史君の方へ体を向ける。 雅史君全体から重々しい黒いオーラがでている…ι 「由也、言わなかったか?人を簡単に信用するなと。」 「け…けど、まさにぃ…この人は…違う…よ…今まで会ってきた人の中でこの人は違う!!僕はそう思う…だから…「じゃあ勝手にしろ!!」 「ぁ…」 雅史君はよっちゃんに背を向けて歩きだす。 なぜだか、この光景を俺は‘今初めて見た気分’になった。 前から一緒に暮らしていたわけではない…今日が初めてなはずなのに、なぜこんな気分になるのだろうと思った。 なんだかんだでよっちゃんに対して冷たい態度をとっていながらもたぶん、雅史君が店内で片時も離れずよっちゃんのそばにいたからそう思ったのだろう… ふと、よっちゃんを見ると肩を震わせて泣くのを必死でこらえているようだった。 よっちゃんにとっても、雅史君の存在はとても大きいに違いない…
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