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「まぁ…それよか、お前今日もチャットするわけ?」
「あぁ、まぁ、約束したし…」
頭をかきながら、もうこの話しはやめようぜと言い途中で別の話しをきりだす。
幸樹は悟ったらしく、深く突っ込みはしなかった…ここが、幸樹のいいところだと俺は思う。
しかしなんだろう…この気持ち…
早くチャットやりたい…
今俺の頭を支配しているのはその言葉だけ…
キーンコーンカーンコーン
今日も幸樹は部活の大会がどうのと言って、一人で帰る。
家に着くと、悠美からきていた。
《浩志。何してますか?》
「あれ?悠美って学校行ってないのか?」
《俺は今家に帰ってきた。悠美は学校行ってないの?》
ピロリロリーン
《行ってますよ…今日風邪ひいて…ずっと暇でした》
《ちゃんと寝てないとダメだろ。》
《浩志と話したかったから》
愛と似ている…
愛も風邪を引いて学校を休んでいても俺にメールをよこしていた。
『浩志と少しでも長く一緒にいたいし、話していたいから。』
愛はいつもそう言っていた…
いつの間にか俺は悠美に愛の姿を重ね合わせていた。
悠美はまさに愛そのもののような感じで、話している言葉や考え方が愛にそっくりだった。
俺はいつの間にか悠美に夢中になっていた。
学校が終わっては走って家に帰り夜中までチャットをやり悠美とのチャットでの時間をできるだけ長くするよう頑張っていた。
悠美は落ち込んでいる俺を明るく励ましてくれたり、厳しく注意してくれた。
悠美に会いたい…
ふつふつと沸き上がる感情をおさえていたがついにおさえきれなくなり…
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