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「じゃあ、いじめられてるって言うのは…ウソ?」
「ウソに決まってるじゃないですか。あんた信じすぎ。少しは人疑うこと知れよ。」
バカにしたようにケラケラ笑う健太君始め仲間達に悔しさから歯を食い縛る。
迂闊だった…
すっかり信じきって…本当にバカだ…
「大絹さんと公園で会ったとき何話してたの…?」
俺の問いに一瞬健太君は眉間に皺を寄せると、ハッと何かを振り切るように声を出すと、相変わらず狂気じみた笑みを浮かべる。
「あいつ、あんたより勘が鋭くて参るよ。あの時も俺が演技しても全然通用しねぇし。でも、自分の部下が危険な目にあってんのには気づかないんだな。」
「……………つ!!なに、す…やめっ」
腕を掴んでいた奴等に無理やり引っ張られる。
抵抗しても微塵とも動かない…。
連れて来られた場所は、公園から外れた場所…。
普段人通りが少ないその場所は案の定誰もいなかった…
「 おい。お前ら始めるぞ。」
「「はい!!」」
「な…に…うわぁー!!?」
健太君の合図と共に腕を掴んでいた仲間達が俺をいつの間に掘ってあったのか穴の中に放り込む。
「げほっ…げほっ…!なに…これ!?」
少し土が口の中に入り、ペッと吐き出していると、上から土が降ってくる。
「うわぁ!?なに?なにしてんだよ!?」
「なにって…。あー最後にいいこと教えてやるよ。最近親父狩りとか生き埋め事件多かったろ?あれ誰だか分かる?」
「?」
「冥土の土産に教えてやるよ。あれ、俺達だよ。大絹はその事件が大事になる前から俺達に目をつけていた。澤枝さん綺麗だから生き埋めにしてあげる。大切な部下失ったら、あいつどんな顔すんのかなぁ?」
楽しそうに笑いながらどんどんと土をかけてくる。
もう…ダメだ!
そう思い目をギュッと瞑る。
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