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「よし。明日は始末書なり書かなきゃダメだな。やることたくさんあるぞー」
「本当にすみません…。俺の処分は…」
「ん?大丈夫だ。俺達の課長は怒りっぽいが部下のことを一番に考えている。とは言っても処分は…減給くらいだろうな。」
心配すんなと頭を撫でる大絹さんに返事をする。
「よし。じゃあ、帰るぞ。お前の家まで送ってやるから安心しろ。」
気さくな笑顔でそう言うと俺の手を引っ張る。
やっぱりというか…疑問に思っていたことを聞いてみる。
「あの…どうして俺の家知ってるんですか?」
「あ?どうしてって…お前酔ったとき自分で道を教えてたんだぞ。」
「え?ι」
『おおきぬさあぁーん!俺…もぅ…飲めなあぁーい…ひっく…』
『分かった。分かった。そんなに頬俺の顔に擦り付けんな。』
『あー…あそこ、あそこー。俺の家ー…ひっく…』
『おい。澤枝?ったく…ι』
「で、お前そのまま眠りについちゃったから、大家に部屋聞いて鍵持ってたから勝手だけど開けて身なりを整えたりしたんだ。」
「………………(泣)」
穴があったら入りたいほど恥ずかしい…///
「その…すみませんでした…」
「ん?だから頭下げることねぇって。酔っぱらっちまうってのは誰にでもあるだろ。まぁ、とにかく帰ろうぜ。な?」
「大絹さん…。はい!」
元気よく返事をし、大絹さんと共に俺のアパート目指して歩いて行く。
やっぱり大絹さんは憧れの人だ!
と改めて大絹さんのかっこよさを感じた。
翌日、課長にこっぴどく怒られたのはまた後の話し。
終わり
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