第壱話

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誠はそんな“誠を貫いて”生きた彼らを素晴らしく思い“新撰組”を好いていった。 そんなある日。 * * * 「誠ぉ!」 「由紀」 由紀と呼ばれるショート髪の小柄な少女か勢い良くかけてくる。 「一緒に帰ろ!」 「良いよ」 由紀はニコニコしながら誠を見る。 「誠って髪長いねんな、うっとうしくないん?」 誠の髪をサラサラと触りながら慣れた関西弁で誠に問う。 「全然、慣れたしポニーテール好きだしね」 「ウチにはわからへんなぁ、誠男っぽい性格やのに…変な所が女っぽいなぁ」 飽きれ顔でじっと誠を見る。誠はそれを苦笑いで答える。 「別に昔は男の人もロン毛でポニーテールの人多かったみたいだし」 「“土方歳三”やろ、どんだけ好きやねん」 「かっこいいじゃん!」 二人で楽しそうにワイワイ話していると、悪ガキっぽい男子二人組が二人をおちょくる様に声をかける。 「おっ“新撰組”オタクと関西弁じゃん」 「まいどまいど飽きんと仲えぇな」 一人はショートで茶髪のチャラっぽい奴と。 もう一人は軽くロン毛で髪をワックスを着けて立たせている遊び人。 「歩!進!あんたらなめとんのか!」 由紀が二人に突っかかる。 東城 歩 と 東城 進 2人は仲良し双子。 因みに6月生まれの双子座だから余計笑える。 『転校生!』 「はもんなや!」 由紀は中学一年の頃に京都から引っ越して来た。 由紀、歩、進、誠は中学からの仲で幼馴染みだ。 お互いの事は何でも知っている。
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