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「おふくろ。来たけどー!」
…………………………
返事がない。てか、部屋がすげぇ静まってんだけど。なんかあったのか?
「おふくろー?居ねぇのー?」
部屋をウロウロして、仕方ないから座っておふくろを待とうと思い、ソファーに腰をかけようとした。
「うぉおっ!!?」
デカいソファーの上には、知らない奴が横たわっていた。
びっくりして色んな所から汗が…!
「……、」
なんとなーくそいつが気になって、ソファーの前にしゃがみ込んだ。
スヤスヤと寝息をたてるそいつ。
特徴はー…、蜂蜜色のストレートな髪の毛と伏せられてる長い睫毛と、ふにふにしてそうな薄い唇。
「…。」
こいつ、……男女??
俺より全然細いし、小さいけど…女の子とは違うよなー。
「……ん…」
「(びくっ)」
いきなり声を漏らして、そいつが目を覚ました。別に見てただけだし、悪いことしてないけどなんか焦った。
「…………」
「…………」
そいつは眉間にシワをめちゃめちゃ、めちゃめちゃ寄せて俺を見てきた。
うわ、こえー!!(泣)
「………あんた誰」
「…え、俺?」
「あんたしか居ないだろ。」
見るからに不機嫌なそいつ。
あー、声めっちゃ低いからコイツ男だ。
つーか男なんだ。女みてー!
「俺は、赤西。赤西仁だけど。つーか、そっちが普通先に名乗るんじゃねぇの?」
だって昔から親にそう教え込まれてたし。
それなのに、コイツはめっちゃムカついてるような顔してる。
ありゃ?コイツ俺より性格悪いのか?
「…赤西ってお前、か。」
「は?」
俺の頭の上には?がいくつもあるだろう。俺がなんだ?
すると、おふくろがやっと部屋に来た。
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