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女性は、こちらを睨み付け、すぐにこちらに向かって走ってきた。
速い!!
そう思ったときには既に目の前に来ていた。
「死ね、人間。」
女性はそう言うと拳を突き出してきた。
かろうじて避けたが、二発目は反応すらできずもろにくらった。
ベキベキベキ
女性の拳の当たったところから骨の折れる嫌な音がした。
ズダァン
俺は吹っ飛ばされて木に叩きつけられた。
零「ガハァ」
俺の口からどんどん血が流れ出ていく。
ここで俺は死ぬのか?
アリア「お母さんやめて!」
薄れゆく意識の中、アリアの悲痛な叫びが聞こえる。
俺の意識は暗闇に堕ちた。
零「ここ、どこだ?」
零は見知らぬ家のベッドで寝かされていた。
零「ぐっ、がぁ。」
起き上がろうとしたが、体に激痛が奔り起き上がることはできなかった。
「チッ、目が覚めたか人間。」
どこからか声がする。
「ま、もうすぐ死ぬからいいけど。」
零「やはり、致命的か。」
「ああ、骨が臓器に刺さってるからな。」
零「そうか」
「どうせ死ぬんだから俺が今楽にしてやろうか?」
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