日常の終わり

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俺、海月 零はつまらない日々をおくっていた。 俺の歳は十六 つまり学生だ。 友達一人ぐらいいてもおかしくないと思うだろうが、俺には友達と呼べる者はいない。 ただ、俺は両親の言葉に従うだけの人形 そんな俺に近づく奴はいない。 クラスの連中は俺を避ける。 両親は俺を人として見てくれているか分からない。 だから、俺はいつも一人でいた。 ある日の休日、俺はなぜか人があまり近づかない森に足をはこんだ なんとなく行ってみたくなったから。 なにがあるかわからないから、護身用にペーパーナイフを持っていった。 これはペーパーナイフとして売られていたが、ペーパーナイフよりブロンズナイフの方があっているのではないかと思える強度と外見をしていた。 ペーパーナイフの説明はこの辺にしておいて、とりあえず、俺は森の中を探検してみることにした。 うっそうと生い茂った木々 優しく吹き抜ける風 そして、風と木々の奏でる音色 その音色は俺に安らぎを与えてくれた。 俺は、この場で腰を下ろす。 一本の大きな木に背をあずけ、目を瞑り静かに音色を聞く。
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