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今、目の前にいる校長先生の手で造られたロボット。
ロボットと言っても、三人は同じではない。
見ての通り、普通の人間と同じように性格は異なるし性別も違う。
ロボットならではの違いもあって…それはロボットの格差にもなる。
まず最初に造られたロボットは愛流。
これは「試作型ロボット」。
次に造られたロボットは曽根川。
これはまだ「未完成型ロボット」。
未完成型と言っても、私から見たら特に変わったところはない。
何が未完成なのかは謎。
そして曽根川が「未完成」のまま「完成型ロボット」として誕生したのが私だった。
もちろん能力が高いのは完成型ロボットの私。
ロボットだからって、愛流や曽根川と一緒にされたくないわ。
私たちは宇宙の平和を守るために造られた。
簡単に言えばヒーローみたいな存在。
だけど、体が丈夫で便利なロボットでも「心」という欠点はある。
いくら精密にプログラムされた心でも、感情の何か大切なものが欠けてる。
だから私たちは学校に通ったりして、人間にふれあうことで人間を理解し、「人間の心」により近づくために努力をしている。
いつか完璧なロボットになれると信じて…。
「わぁ~!地球があんなに小さいよっ?」
愛流が嬉しそうに声を張り上げた。
どうやらこの校長室は宇宙に突入したようだ。
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