128人が本棚に入れています
本棚に追加
「あなたって炎で身体が出来てるんでしょ?
熱くないのかな…」
『熱くはないと思うわよ?
実際に今は熱いかしら?』
「あれ、そういえば……」
『意図的に熱くしようとすれば出来ないことはないけどね』
表情は伺えないが、声はどこか楽しそうだった。
『他に問題点があるかしら?』
「いえ!ないわ。
それじゃ、契約したいんだけど、方法は?」
『そうね、私にあなたの身体の一部を頂戴』
「えっ!?」
『あぁ、安心して。
一部と言っても手とか目じゃなくて髪とかで大丈夫だから』
「それくらいなら…」
愛流は言って髪を一本抜き、不死鳥に差し出す。
『うん、契約成立ね。
私の魔力を分けてあげるわ』
「えぇ」
愛流と不死鳥は互いに魔力を交換しあった。
「あなた、名前は?」
『私?
そうね、人の発音じゃ出せない名前ね』
「えっ?
どんなの?」
『――――』
「……ごめん、分かんないや…」
愛流は申し訳なさそうに言う。
最初のコメントを投稿しよう!