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「愛流!」
炎の壁が消えると真っ先に見えたのが血相を変えて飛び付いてきたひかると玲菜だ。
「うわっぷ!」
「心配したんだよ!
大丈夫?怪我はない?」
ひかるは愛流の身体を見渡し、怪我がないかを調べる。
「平気よ、大丈夫だからちょっとどけて」
別に重くはないが少し恥ずかしい。
そう言うとひかるは安心したように立ち上がった。
「天見、大丈夫か?」
担任が駆け寄ってきて愛流の安否を確認する。
「大丈夫です。
問題ありません」
「そうか」
担任も息をおろす。
「で、契約は大丈夫だったのか?」
使者の中には、契約方法を見られたくない等の理由で姿を隠したりするのは珍しくない。
担任はそれを分かっていたのでその質問を投げ掛けた。
「はい。
一応……」
「おぉ、それで使者はどこだ?」
愛流を見渡すが肩に乗っている小鳥しか姿が見えない。
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