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空は薄暗くなり始めていて
星がポツリと浮かんでいる。
「遅くなっちゃったね。
総、椿をあまり連れ回さないでくれる?」
「はい、はい…すみませんでした。
少し話してただけだよ。」
蝶が喧嘩腰になれば
総は飄々と煽る。
次に起こることなんて容易に予想がつき
阻止すべく私は蝶の袖を引っ張った。
「蝶、帰ろ。
母さんが待ってる。」
「……そうだね。
母さんが待ってる。」
そう言うと
蝶は総を無視して歩き出したが
そんなこと気にせず総は私の横につき3人で帰り道を歩いた。
いつもの光景…
これからも続くはずだった。
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