67人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんで、軍は動かないの?」
情報が入っているのなら
軍はすでに到着していてもいいはずだ。
なのに、軍の奴らこの電波の先で話をしている…
再び、ノイズ音に混ざり言葉が聞こえてくる。
“お前たち!何をしている!”
ノイズ越しでも新たに登場した人物だとわかる。
今まで話していた奴らとは若干声が低い。
“リ…リクハ大佐?!”
“上は動かない!
俺の隊だけで街に向かう!
先程、そのように伝えたはずだが?”
“た、大佐!!
正気ですか?
今から行っても間に合いませんよ!”
間に合わない?
って、ことは敵はすぐそこまで来てるってこと?!
“お前たちは何のために国家武装軍隊に入ったんだ?”
“あ、その、でも…”
“あ、でも…言い訳か?
なら、聞きたくない。
お前たちはもういらない、出てけ!”
男の荒げた声とドアのノック音が重なり慌ててラジオを切った。
先程の事から心拍数が上がってしかたがない。
最初のコメントを投稿しよう!