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とある街外れにある
墓の前に俺は居た
墓には菊地家之墓
と書いてあり
瑠璃の名前が書いてある
線香を立て手を合わせた
「あれから一年経ったんだな、そっちで元気やってんか?」
俺は唇を噛み締め
体を震わせた
「覚えてるか…?、今日俺の誕生日…」
「ミーン ミーン ミーン」
だが俺の声は
嘲笑うかのように
蝉の鳴き声によって
掻き消された
「ごめんな…瑠璃…」
もしあの時、瑠璃を
追いかけていたら
運命は変わってたかも
しれない…
「ごめんな守ってやれなくて…」
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