★赤の世界★

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  「発進しまーす!」   安全バーが下り、従業員さんの合図で動き出す。 確か、アリスはこう言ってた。 “コースターは一気に加速した”   「きゃ━━━ッ」   そしてこうも言ってた。 “あっという間にループゾーンに入り、景色がぐるぐると回転した”   「うおっ!っほ、あはははは」 「え、なんかナギ怖いんだけど」 「楽しすぎでおかしくなってんだろ?」   アリス、気持ちわかる! コレ、めちゃくちゃ楽しい!   「楽しい!楽しすぎ!ゴーランド!あんた天才!?」 「喜んでもらえて何よりだ」 「コレは当たりだよね。さ、次はどこ行こっかなー」 「…あれ?夜になっちゃった」   時間帯は昼から夜に変わり、遊園地は綺麗なイルミネーションで光出す。   「アンタもアリスみたいに夜は寝ちゃうの?あ、アリスってのはアンタより先に来た余所者ね」 「うん、頻繁に来ない限りは寝るかな」   というか寝たい。 もともと寝てたんだよ私。 夢から覚めないにこした事はないけど、私の場合はこの世界の他にも愛してる人がいるし。 あ、もちろん二次元。   「じゃあ屋敷に案内するぜ。こっちだ」
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