16時50分。さっきまで晴れていたのに。

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「………嘘つき。」 走るのを止め、空を睨む。 この場合の【嘘つき】の対象。 朝のニュースで 『今日はドライブにぴったりな晴れの日です』 なんてアイドルみたいな笑顔で言ってた天気予報士の言葉。 と、そう言える様に仕向けた空だ。 「外れる事なんてないのに~」 でも、 「学校に置き傘しといて良かった♪」 バサッ! 手にしていた青い傘を空に広げる。 学校にずいぶん前から置いていた私の傘。 他の生徒の傘も多くなっちゃて… 『今日で持ち帰らないと全部の傘を処分します』…なんて先生言い出すんだもん。 いつも鞄の中に折り畳みを入れているけど、あの傘気に入ってたから私は急いで探した。 やっと私のを見つけて学校出たら… ナイスタイミング! (ヤバい、遅れる…) 足元が滑らないように、小走りになりながらバイト先へ向かった。 .
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