4th Day

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「ただいまー」 「おかえりー」 リビングにつながるドアを開けて声をかける が、リビングに亀の姿はない 「あれ、亀梨?」 「んー?何?」 声のもとを目で辿っていくと洗面所から姿を現した亀 「なんだ、風呂入ってたのか」 「うん。あ、赤西も入ってくれば?」 バスタオルでがしがしと頭を拭きながらキッチンへと入っていく 「あ、うん。じゃあ、入ってくる」 …じゃなくて ここで、風呂なんて入ったらきっとまた言うチャンスを逃す 「なぁ、亀梨ー」 「あ、そうだ。さっきの生放送見てたよ」 「へ?」 冷蔵庫から取り出した麦茶をコップに注ぎながら亀が笑って言った 「緊張してんの丸分かりだったし、歌詞忘れるとか最悪じゃん」 「いや、あれは…」 うーん、さすがに亀のことを考えてたとは言いにくい 「おまけに山ピーに弄られてるし」 「あんな不意打ちは卑怯だって」 「生で全国にヘタレを曝したな」 「うっせー」 むくれる俺を見ながら亀は麦茶を飲み干しリビングに戻ってきてソファーに腰を下ろした っか、俺がしようとした話とかなり離れた気がするんだが こっからどうやって話を持っていけばいいんだよ でも、ここで引き下がるわけにはいかねー そして俺はとりあえず亀の隣に座ることにした
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