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後ろを向いた私たちを撃つことは出来ただろうが、死霊は私たちを撃つことなく、闇へと消えていったのだ。
その後、私たちは無事に白虎へとたどり着く。
私は窮屈なフルフェイスヘルメットを脱ぎ去り入出口を開けると外へと飛び出した。
宇宙用戦闘服も脱ぎ去りたいところだったが、第一戦闘配備中だ。戦闘服は脱ぐわけにはいかない。
すぐにフウジンへと駆け寄り、ラジエーターポケットを開け村瀬一士の死体を取り出した、三宅一士と江藤一士。
その目に涙を浮かべながら、手を合わす。
私がそれを見つめていると、肩に手を置いた前川准尉が言う。
「あの三人ね、同期なの」
前川准尉に返す言葉無く、三人を見つめた私。
同期……さぞや、悲しみも深かろう……
「さ、いつまでも見てないで休憩するわよ。
体……休めないと、まいっちゃうわよ。
まあ、アナタ私より若いから大丈夫かもしれないけど。
疲れは神経を鈍らせるわ。休憩も大事。だから、私たちは5時間戦闘が決められてる」
前川准尉は言いながら、歩き去っていった。
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