事の始まり

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 あいつが突然こう言ってきた。 「ねぇ、カイジさん。一緒に麻雀打とうよ」 「……嫌だよ、お前なんかと打ったらむしられるだけだろ」  正論だ、俺は正論を言った。これは誰にも覆せない事実なのだから。  もちろん、目の前の男、赤木しげるだって例外ではない。  彼は少しの間顎に手を当てて考える。そして何かひらめいたのか、いい笑顔を見せやがった。 「じゃあ、俺が教えてあげる」  それならいいでしょ? と笑ってみせるあいつを前にして、俺に拒否権はなかった。
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