勝負の前に

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「効果的な切り方はわかった?」 「……一応」 「次は役の話に入ろうか。役がわからなかったら意味無いし」  そう言って、ホチキスで留められた紙を渡してくる。役牌について書かれたものだ。 「……こんなにあるのか」 「安い役から覚えていけばいい。基本はリーチすることだし」  一通り説明が終わると、その紙の束は取り上げられてしまった。  そして牌を並べ出す。 「はい、カイジさん。役は?」  いきなりかっ…! と思いつつも、カイジは先ほどの紙の内容を懸命に思い出そうとする。 「……えーっと、全部数の並びだから…平和(ピンフ)?」 「正解、でももう一つあるんだけどわかる?」  わかるかと聞かれても、それ以外に出てこないので、カイジはギブ、と小さく呟くように言った。 「あと、断幺(タンヤオ)。一九字牌が無いと成立」 「……へぇ~」  彼の役クイズはまだ続く。 「はい、じゃあこれ」 「あ、コレはわかるぜ! 七対子(チートイツ)だろ」 「正解。でも実はもう一個」 「……え、まだあんの?」  そして再びにらめっこをする。しばらくして、カイジはマンズの辺りを指差していった。
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