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咲を無視し、どんどん話は進められていった。
当事者であるはずの咲は、口を挟む暇もない。
爽やかな笑顔で恐ろしいことを言う沖田と、威厳のある表情を崩さない近藤に、とうとう土方が折れた。
「だぁー。もう!
分かったよ。
言いだしたら聞かねぇんだから!
…おい女!」
あまりにも鋭い声に、漫画のように肩がビクッと震える。
「…お前をここに置いてやる。
その代わり、怪しい行動をしたらその時点で
俺がお前を斬る。」
キンッと言う高い音とともに、土方の右手の先から光が反射した。
「…よろしくお願いします(って言うしかない!)。」
こうして、咲の幕末での生活が始まったのだった。
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