▲第三章▲

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ん~よく寝た。 軽く伸びをして起き上がると見慣れない景色。 あぁ、やっぱり夢じゃなかったの。。。 着物姿の自分に、咲は額を押さえた。 しかし、寝た分だけ気持ちが楽になっていた。 帰りたくても帰れない、 帰り方が分からない以上は、此処で生きていかなければならない。 寝て起きたら幕末だったなら、 寝て起きたら平成に、いつかは帰れる可能性もある。 まだ、単純に、そう考えていた。 溜息とともに、懐中時計に目を向ける。 当然ながら、動いてはいない。 ケープもドレスも下着も、指輪さえも土方が持っていってしまったため、咲の手元にはコレしかない。 止めようの無い溜息がまた零れた。
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