▲第二章▲

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眠りを妨げられたせいか、眉間に皺を寄せながら目を覚ました。 春名咲である。 彼女はゆっくりと十秒ほど男らを見回すと、腹の底から悲鳴をあげた。 「キャーーーー!!! ムグッ」 四人のうちの一人、一番綺麗な顔をした男が咲の口を押さえた。 目を見開き、怯えた表情をすると 「大丈夫ですよ。 あなたに危害を加えるつもりは無いので、少し静かにして、質問にこたえてくれませんか?」 口元を押さえていた男は、柔らかい口調で咲に微笑みかけた。 壊れた人形のようにカクカクと首を振ると、男は更に笑顔になり、口をふさいでいた手を離した。 意味分かんない。 何この人たち。。。 口元を覆っていた男の手はなくなったが、今度は自分の手を口元にやる。 理解出来ない状況に、ただ呆然としていた。 「じゃあ俺土方さんと近藤さん呼んでくるよ。」 一人が部屋を出ていき、そこでやっと咲はまわりを見渡す余裕ができた。 聞きたい事は、山ほどあったが、咲が口に出せたのは、一番単純であり、一番気になる事だけだった。 「…ここ、どこですか?」 。
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