第一話

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何故、一校長の挨拶でここまで歓声が沸くのか? もちろん、理由はちゃんとある。 それは、校長であるシグルト・エヴァンズバーグは王国最強と言われる騎士団『ロイヤルナイツ』の元団長だからだ。 加えて、40代とは思えない若々しさ、端正な顔立ち、 これで人気がない方がおかしい。 その後、他の先生が一通り話終わり、場内は徐々に倦怠感に包まれてきていた。 ハサウェイも段々と睡魔にやられ始め、舟を漕いでいた。 だが、その眠気も次の場内の大歓声で吹き飛ばされることになる。 「ワァァァァァァ!!」 「キャャャャャャ!!」 もはや、悲鳴ともとれる叫び声が、闘技場の上に広がる蒼天に吸い込まれていった。
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