第一話

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「えぇい、静かにしろ!! とにかく! 明日は皆の実力を見るため、模擬戦を行う。 通常授業は明後日からだ」 騒がしくなった教室を大喝一声で黙らせてから、シルビアは用件を伝えた。 「シルビア先生!! 質問があります! 王女様が入学したという話は本当ですか!?」 いかにも委員長やります! といった感じの眼鏡を掛けた男(委員長と名付けましょう)が手を挙げて質問した。 その質問に、教室中の男子(ハサウェイ以外)は固唾を呑んだ。 「そんなものは知らんな。 それに、知りたければ自分たちで調べよ!! 情報戦も戦では重要だからな!!」 シルビアは委員長の質問をピシャリと打ち切ると、教室から去っていった。 ハサウェイは、その姿をポカーンとしながら眺めていた。 シルビアが立ち去ったのを合図に、王女のことを推論しながらも、三三五五と他の生徒たちも散っていく。 教室に残っているのは、もう片手で数えられるくらいだ。 もちろん、ハサウェイもその中の一人だ。 「ハサ、この後どうする?」 「今日は手伝いがあるので、帰りますよ」 「そっか、じゃまた明日な!」 アリオンは無駄に元気そうに、スキップしながら去って行った。 「じゃまたね、ハサウェイ君」 「はい、また明日」 ティアも、ハサウェイに一声かけると、そそくさと帰っていった。
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