第一話

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残りの二つの条件は、隔週の日曜には必ず顔を見せに来ること。 もう一つが、婿候補のいる学校に通うこと。 である。 最後の条件には釈然としなかったのだが、 ――――国内最大の騎士養成学校なら、あの方がいるかもしれない……!! と、淡い期待、希望とも言えるものを抱き、ティアは三つの条件を飲むことにしたのだ。 そして今、ティアは戦士の空騒ぎ亭の前に、こうして立っているのだ。 「あれ? ティアじゃないですか? こんな所でどうしたんです?」 後ろから急に声を掛けられ、ティアは驚いて転びそうになりながらも、辛うじて耐え、声の主の方へ振り返った。 「えっ、ええぇぇぇー!!!!」 振り向いたその先に居たのは、ハサウェイだった。
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