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「ティ、ティア?
何をそんなに驚いて?
いえ、何故ここに……何か用でもあるんですか?」
ハサウェイは、ティアのヴォイス攻撃で目眩を感じながらも、気力を振り絞って尋ねた。
「えっ、えっとね、
実は……かくかくしかじかなんです」
「なるほど、かくかくしかじか何ですかー。
って、かくかくしかじかで伝わる訳ないでしょう!?」
「あれぇ?
普通はこれで伝わるんだけどなぁ」
ティアは人さし指を唇に当て、不思議そうに首を傾げている。
その姿が、余りに似合っていてハサウェイは思わず見とれてしまった。
「コホン。
と、とりあえず中に入りましょうか……?」
「えっ、うん」
ハサウェイは、わざとらしく咳払いをしてから、扉を開けて言った。
ティアは頷いたが、未だに伝わらなかったことを不思議がっているようだ。
それでも、ハサウェイが扉を開けてくれたので、中に入ることにした。
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