第一話 閑話

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「ティ、ティア? 何をそんなに驚いて? いえ、何故ここに……何か用でもあるんですか?」 ハサウェイは、ティアのヴォイス攻撃で目眩を感じながらも、気力を振り絞って尋ねた。 「えっ、えっとね、 実は……かくかくしかじかなんです」 「なるほど、かくかくしかじか何ですかー。 って、かくかくしかじかで伝わる訳ないでしょう!?」 「あれぇ? 普通はこれで伝わるんだけどなぁ」 ティアは人さし指を唇に当て、不思議そうに首を傾げている。 その姿が、余りに似合っていてハサウェイは思わず見とれてしまった。 「コホン。 と、とりあえず中に入りましょうか……?」 「えっ、うん」 ハサウェイは、わざとらしく咳払いをしてから、扉を開けて言った。 ティアは頷いたが、未だに伝わらなかったことを不思議がっているようだ。 それでも、ハサウェイが扉を開けてくれたので、中に入ることにした。
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