13年後のクレヨンしんちゃん

11/35
前へ
/37ページ
次へ
また朝がきた。 でも、その日はいつもと違っていて。しんちゃんのお母さんが僕を車に乗せてくれた。 しんちゃんのお母さんの顔は、気のせいか苦しそうだった。 車はまっ白な家の前で止まって、僕は抱きしめられたまま下ろされる。 そして一回り大きなふくろの中につられた。まっくらだ。どうしようか。昔なら、びっくりしてあばれてしまったかもしれない。でも今は、そんな力も出ない。 とりあえず丸くなると、体がゆらゆらとゆれた。 それがしばらく続き、次にゆれが収まって、足もとがひんやりしてくる。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1062人が本棚に入れています
本棚に追加