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「可愛い」
少しきつく抱き締めれば、同じように増す背に回された腕の力。
「そう言えば…浴衣って下着つけないんでしょ?」
さわさわ。
うん。やっぱりつけてない。
いやらしい手付きで腰を撫で回す。
ぺちり。
腰に回ったオレの手が叩かれ。
負けじと、おしりを揉みあげれば
「き、きのうも、したじゃないですか…」
叩かれなかったけど抵抗の音が聞こえた。
「今日の朝は、しなかったでしょ」
「そ、そんな…」
何も言えなくなったのか、それとも、いやらしく撫でる手に思考力が奪われてるのか。
腕の中で弱々しく、首を振っているヒナ。
あと、もうちょっとで落ちる。
身を屈めて唇を耳にくっつける。
「ヒナ、好きだよ…」
抵抗して、突っ張ってた腕の力が抜けオレの体に包まれるヒナ。
効果覿面な魔法の言葉。
好き、って聞き慣れて無いヒナにとっては、痺れ薬みたいなもんかもしれない。
思考力から、体の力まで痺れて、麻痺して…。
と、ヒナの唇も、音を紡ぐべく、小さく開かれる。
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