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戦術の合理性…
水戸の黄門様の戦い方は非常にコンパクトでありながら、戦術に優れている。
まず、「はっはっはっ」と堂々たる高笑いで黄門様が悪代官の目の前に登場し、挑発。同時に助さん格さんが黄門様の左右を固める。
そして後ろの入口際に八兵衛が見張り及び証人の警護にあたる。
もはやこの時点で敵は前方からしか攻撃出来ない。
そして戦闘が始まる。
敵は当然、最初にパーティーの攻撃源である、助さん格さんを潰しにかかる。
この時点で黄門様の手の平の上で事が掌握されていた…
殺戮のプレリュードはもう始まっているのだ。
戦いが始まり、戦闘が拮抗すると。
間もなく横から飛猿が壁を破って登場する。
前方ばかりに気を取られていた敵達は、横からの衝撃的な乱入者に動揺し、士気が一気に減退する。
そのさまは、関ヶ原の戦いの小早川秀秋を思い出させる。
ついに遂に負けを悟った悪代官は逃走を謀る。
しかし、そこで天井から蜉蝣お銀がいきなり参入し、悪代官に熱い一撃を食らわす。
もはや、後ろを取られた悪代官軍は囲い込み漁にかかったイワシ同然だった。
だが、悪代官にも奥の手がある…
そう、火繩銃である。
しかし当然、遠距離戦のエキスパートである弥七の的になる運命だった。
ここまできたら、もはや悪代官に勝利を収める力はない。
なんとなく見ている黄門様の戦い方には、緻密に計算された戦略があったのである。
水戸黄門…恐るべし!
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