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加えて、この紙を「巻き付ける」のが、地味に重要で乾燥したクレイシルバーを、木芯棒から取り外す時に、非常に役に立つのである。
さて、次にコネたクレイシルバーを2枚のプラ板に挟みこんで転がし、両端が均等で長細い状態にする、そこで少し押して、側面の部位となる場所を平たくする。
それから木芯棒の紙の上から、指のサイズに合わせた場所にクレイシルバーを巻く、この時端っこがぶつかるので、アサメイで片側を斜めに切り落とし(魔術用の指輪じゃなければ、カッターでも彫刻刀でもよい)、もう片方を重ねて指に水を付け、丁寧に馴らして一つにしてゆく…。
『………………』
霧島さんは、全く無言のままに作業を進めている、まるで真剣勝負をしているような目つきだ…;
ちなみに、あれこれと説明をしているが、実際に此処までの工程は、さほど難しいものではない、本当に怖いのはクレイシルバーが乾燥してからなのである。
ブィィィ…
霧島さんは、木芯棒に巻き付けて整形を終えたクレイシルバーに、ドライヤーで熱風をかけて強制乾燥させている。
『なかなか…綺麗な形になったね』
俺が見た感じでは、初挑戦にしては随分と上出来な整形で、歪みが殆どみられない…
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