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後は焼き上げて磨けば完全に作業は終わる、一度焼き上げてしまえば、粘土は銀化して固くなるので、割れる心配も無くなるのだ…焼く過程で割れなければ…だけど;
ポットの上部を外して、中に固形燃料を入れる、そして金網をはめて、その上に出来上がった指輪を置き、外したポットの上部を再び下部と繋げる。
下部には穴が開いており、蝋燭などに火を点けて、先ほどポットの中に置いた固形燃料に点火する。
ボオオォォ…
小さな固形燃料だが、なかなかの熱量を発しており、上から覗くと目が焼けそうな熱気が吹き出ている(覗いてはダメ)、チラッと見えるのだが、指輪が真っ赤な炎に晒され赤く…それから白くなってゆく。
…………………………………………約20分後。
固形熱量が燃え尽きて、指輪が焼き上げられたのが判る、素手でポットを触る訳にいかないので、濡れた手拭いで上部を掴み外す、そこには金網に載せられたまま、真っ白になった指輪がある、それをピンセットで摘み、水を入れた小さなバケツに放り込んで、冷却する…。
そして水の中から出した指輪は、ひび割れも無く綺麗なまま銀化しているのを確認した、霧島さんは見事に自力で初シルバーリングを完成させたのであった。
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