相談

2/3
前へ
/130ページ
次へ
牧村さんが部室から退出して、20分くらい経ってから、再びドアが開かれた。 ガラガラ… 『こんにちは部長~!』 そう言って元気に挨拶をしてきたのは、現在、私の他に唯一のオカルト研究部員の綾崎加奈さん、入部してから起きた、とある事件にもめげずに魔術を学ぶ事に熱心な、私の弟子でもある女の子。 『こんにちは綾崎さん、待っていたわ』 そう言って私は、綾崎さんに何冊かの魔術書を差し出して、ノートに書き写すように指示した。 『りょーかいです』 綾崎さんは素直に頷いて、私から魔術書を受け取ると、戸棚から魔術の勉強に使っているノートを出してきて、椅子に座りすぐに魔術書の内容を、書き写している。 『綾崎さん、そのまま聞いて下さいね、実は先ほど怪奇現象を解決して欲しいと初の依頼がありました』 『えっ!本当に?どんな依頼がきたんですか?』 彼女はノートから顔を上げると、驚いた表情で目を大きくしながら、頼まれた内容を知りたがった。 『実は…』 私は綾崎さんに、牧村さんからの依頼内容を説明した。 『そんな事が…一体なにが起きてるんでしょうね?』 『だから次の日曜日に、それを調べに行くのよ、綾崎さんも予定が無いなら、一緒に行きましょう?』 『はい!絶対に参加しますから!なんたって初仕事だし』 綾崎さんは、少し興奮気味に、そう言ってきた。image=433660728.jpg
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

118人が本棚に入れています
本棚に追加